2016.03.03
なんと高知県に四国で唯一、自分で包丁を作れる場所があるんです。
HP→工房くろがね
ちょっと時代遅れなHPなので、結構知られていない穴場スポット。今日はどどんと紹介しちゃいます!
1000年の歴史をつなげる、たたら製鉄
高知県西部の四万十市の四万十川沿いにある工房くろがね。
高知市内から車で2時間ほどのところにあります。
赤鉄橋を渡って、
右に行きたくなるんですが、行き止まりの方向へ向かいます。
そこから細道を進むと、自然に溶け込むようにただずむ看板が出てきます。
(すこし、分かりにくいですがわからない場合は電話すればもんだいないですよ!ちなみに僕は迷って20分ぐらいフラフラしました。笑)
迎えてくれたのは工房くろがねの林さん。
彼は、もともと県外の人で高知の田舎に住みたいとこちらに来たところ、先代の師匠が立ち上げた鍛冶工房を手伝い、その師匠が亡くなったのちにそのままこの工房くろがねを引き継ぎ細々と鍛冶工房を営んでいるんだとか。
すごく静かなトーンで淡々と話してくれる素敵な方でした!
工房の中はこんな感じ。
ここで、コークス(石炭)を熱し、鉄を伸ばしたり、たたいたりできるようにします。
すげーでっかいペンチとかハンマー。
これで鉄を叩いて伸ばしていくんすね。やべえ。
できた包丁が並んでました。すごく、きれい。
洗練された研ぎが施されている気がします。
この砂鉄を固めて鉄の塊を作り、それから刃物などに変えていくという手法は1000年以上前から行われていた日本の伝統的な手法だそうです。
すごいな〜。ほんとそんな歴史がまだこの地に残ってるってことだけで感動です。
包丁を実際に作ってみた!
さて、もちろん僕も作りましたよ!
最近魚をさばく機会が多いんですが、なかなか普通の包丁で上手く切れないのでストレス溜まってたんですよね〜
なので、難しいって言われたんですが柳刃包丁作ってきました。
では、その様子をどうぞ!
まずは、コークスに火をつけて、鉄を熱せれるように準備をします。
使うのはこちらの鉄の棒。
え?こんな棒が包丁になるんすか?
って思うじゃないですか〜
さて、どうなるでしょうか…
さっき熱した鉄の棒をデカハンマーで叩きます。叩きまくります。
あ、でもこの工程結構繊細だったりするんですよね〜。小さなハンマーと大きなハンマーで同じところを叩いて伸ばしていくという。
動画で見ると、その繊細さと力強さが伝わってきます!
僕は長年餅つきをしていたという経験があったので、大きなハンマーを使いこなすのは結構簡単でした!
でも、初心者の人が扱うには難しいらしいですね〜
で、小さなハンマーで細かな修正をしていって…
だいぶ形が出来上がってきました!
ここからはさらに、整形していきます。
小さなハンマーで縦に横にしながら包丁を伸ばしていくような感覚です。
動画もあります。
一人でできそうにないところは師匠(工房の林さん)が手伝ってくれるので安心。
もちろん10年以上のキャリアには1日で追いつけるはずはありませんからね。お願いします。
整形するときにはこんな感じのマシーンも使います。
しゃしゃしゃしゃあああん。というなんかちょっとノってしまうテンポが僕はツボですね。
このマシーンを使いこなすまでに2年ほどはかかるらしいです。
おおおお!もう形は包丁そのものですね。
でも、まださびれた感じの寂しそうな包丁です。
この辺りで昼休憩を挟んで、
次は、研ぎにかかります。
最後の研ぎは林さんがやってくれるんですが、今回のは表面の整形。
まだ少しデコボコしてるところを電動ヤスリを使って、シャンシャン削っていきます。
火花もバンバン飛んできて、ちょっとビビりますが挑戦してみましょう!
おおおお!さっきのよりさらに形が綺麗になりましたね!
さあ、ここから最後の仕上げです。
これをミスったら、こうなるらしいです。ぱっかーん
ああ、ここまできてぱっかーんは嫌だ。最後の魂を入れて、僕だけの包丁を作りたい!!!
んで、その行程ですが、
全体がこのくらいの色になるまでに熱して、
一瞬で水につけて泡がぶくぶくぶくって泡がなくなる瞬間に自ら出す!
まあ、もう一瞬ですね。2、3秒ぐらいかな。
これがうまくいかないと、
こうなります。
はい、ぱっかーんです。いやだ。
一緒に来てた子はうまくいってました。
動画をどうぞ!
はい、では僕は…
うわああああああ。
曲がってしまいました。右カーブ。ハンドル切りすぎました。
僕の作る柳刃包丁は細いのでこうなりやすいんだとか…
でも、すぐに林さんが整形してくれました!よかった〜。
この世に生まれた名丁「大地丸」
数年間自分で包丁を作るのを夢見ていた僕にとって初めての包丁がここに誕生しました。本当感動。
約7時間ほどかけて鉄の棒からここまで形を作り上げてきた思いでと感動。そして、この世に生まれてきてくれてありがとうという気持ちがこの一本をみると芽生えてきます。
彼の名前は「大地丸」。
僕の分身のような存在で旨い魚をさばいてだいちハウスに遊びに来る人を喜ばせてくれること間違いなしです!
あ〜本当にハンドメイドっていいですね。
ものに思いでを乗せてくれる一品になりました!
工房くろがね
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住所
〒787-1324 高知県四万十市西土佐口屋内天王山944
連絡先
Tel/Fax : 0880-54-1811
E-mail : kurogane@mx8.tiki.ne.jp
コース
たたら製鐵コース(3泊4日):63,000円
古式鍛造コース(3泊4日):53,000円
鍛冶屋体験コース (9:00〜17:00):1名13,000円・2名8,000円・3名以上6,500円
※4月1日より鍛冶屋体験コースは 2名9,000円・3名以上7,500円となります。
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NPO法人ひとまき代表理事
猟師・企画デザイナー
月間4万人の人に読まれるブログ「ジムニーに乗ったサル」
ジビエ特化メディア「ジビエーる」を運営。
詳しいプロフィール
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