2017.10.06
どうも自由になったサル(@123Vaal)です。
秋空が綺麗で少し肌寒い季節になりましたね。
みなさんはいかがおすごしでしょうか?
さて、今日の話は僕が今住んでいる高知県れいほく地域の本山町は北山地域で400年も昔に起こった大規模な一揆の話です。
この場所に住み始めて、2年が経ち、今日初めて、その祭典へ行ってきて感じたことを勢いで書きたいと思います。
(※夜に読むとちょっと寒気がするかもしれません。usodesu)
本山一揆(滝山一揆)の背景と歴史
まずはちょいとお堅い話を。
実は僕が2年前に引っ越しきた北山東集落でも1603年(江戸時代初期)に一揆が起きた歴史があります。それも、とても大きな一揆で僕の住む集落でその当時3,000人もの死者が出たと言われているのです。
しかも、この一揆ですが、たった100人ほどの百姓たちで3,000人もの兵士たちを殺したと言われているほどに凄まじい一揆だったそうです。
☝️僕の家から見える景色がこちら☝️
そう、当時街中に住む兵士たちにとって、この自然の要害はとてもじゃなく攻略が難しく、逆に百姓にとってはとても利のある土地だったのだと思います。だから、たった100人ほどの百姓たちが30倍もの兵士を倒すことができたのだろうなと。
Wikipedia先生にはこう書かれています。
関ヶ原の戦いの以前より、土佐本山は長宗我部氏が一領具足の郷士らの領地を安堵していた特殊な地域であった。長宗我部氏の改易後も、郷士らは山内氏の支配に反対して領地安堵を要求し、百姓らを扇動して年貢上納を拒否させていた。
1603年(慶長8年)11月、本山支配の土佐藩家老・永原一照(山内刑部一照)は、郷士らが百姓らを扇動して年貢上納を拒否させていることを知り、中心人物である高石左馬助を呼び出して委細を詰問したが、高石は凶作を理由に上納を拒否したうえ、鉄砲5挺で武装して本山地区内の滝山に砦を築いて立て籠った。5日間の戦いの果てに一揆勢の敗色が濃厚となるや、高石は霧に紛れて逃走したため、首謀者を失った百姓らは四散した。
この時代、一揆に関わった者はほとんど根絶されるのが常であったが、根絶によって百姓が不在となって田畑の荒廃を懸念した一照の英断により、首謀者である郷士のみの処罰とし、百姓らについては不問とした。この一揆が、長宗我部遺臣による最後の武力抵抗となった。
これは一説ですが、ここに住む住民の方から聞いた話によれば、「これは単なる一揆ではなく、自由を求めた戦いだったんだ」と聞きました。
諸説ありますが、知れば知るほど面白い歴史的な背景が浮かび上がってきます。
地区内の1,000人塚へお参り
ほんの昨日、地域の方から一本の電話をいただきました。
僕は住み始めて2年。地域の人たちだけでひっそりと行われていたお祭りについに呼んでいただくことができ、行ってきました。
こちらがその1,000人塚です。
この下には約1,000人もの兵士が埋められていると言われているそうで、なんだか背中がゾワッとします。
そして、まずはお宮さんへお参り。
”この地を守りたい。この地で豊かに生きたい”
そんな風に必死に戦った百姓たちの想いを、そして、百姓たちの必死の抵抗に果敢に立ち向かった兵士の人たちをたたえて、お祈りを捧げました。
1,000人塚のすぐ上に生えるこのイチョウの木。
この木からは毎年1,000個もの銀杏が落ちると言われているそうです。
それは、果敢に戦い死んでいった兵士たちの無念の想いなのか、それとも、必死に戦い抜いたこの地の人々への恵みなのか…それは誰も知る由はありません。
滝山一揆は自由を求める戦いだった。
この地域に暮らし始めて、2年間、いろんなタイミングで滝山一揆について話を聞くことが多いんですが。
多分、それほどにこの地域にとって重大な歴史的出来事であり、また自分たちのアイデンティティを得る大きなできごとであったのでしょう。
今でもその当時のことを鮮明に語る地域住民の人のように、一人一人からいろいろな視点で話を聞くことができました。
これは、以前にも地元の方から聞いた話で、「自由を求めた」ということはどんな自由だったのかと疑問に思ったことがありました。
なんともドラマティックな話です。
本当、この話だけで何か物語が書けそうな、そんな臨場感あふれる話に僕は夢中で話を聞きました。
このお話を聞きながら、僕は自由を求めるということがそんなにも大事だった時代だったんだなと感じました。
何かに縛られて、生きるより、死に物狂いで戦ってそこから抜け出すほうがいいと当時のここに住む人たちは感じのでしょうか。
わしらの先祖さんはそうした城主の配慮がなかったら生きれなかったわけで、今我々がこうして住み暮らすことがなかったと思うと、感謝しないとな。
今では考えられないような壮絶な殺し合いが行われていたのは確か。でも、どちらにとっても必死に生きた結果がこうなったのだろうなと話を聞いてて思うと、とても胸が熱くなる感覚がありました。
君たちは自由か?
突如、地元の方から言われた言葉に僕はすぐに「はい」と答えられない自分がいました。
現代の若者たちの多くが抱える言葉にならない閉塞感と不安感。そして、自分という存在よりも、社会の一コマとして生きなければならないという不思議な常識。
そんなことが頭をよぎりました。平日の昼間にこうして地元の祭りに来れている自分は一般的な同世代よりは自由であるでしょう。でも、多くの同世代が言葉にならない閉塞感に悩まされているのは事実です。
僕らはこれと戦うことが必要なのだと改めて思わされる一言でした。
僕がこの地へ住み、生活し始めたこととこの一揆の歴史はなんか通じているものがある気がする。スピリチュアルなことは一切信じないけど、これは何かの因果関係があるような気がする。
昔のように、武器を持って立ち上がり、戦うわけにはいかないけれど、僕たちの時代なりの一揆を起こしていきたいと思える1日でした。
南無阿弥。
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NPO法人ひとまき代表理事
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月間4万人の人に読まれるブログ「ジムニーに乗ったサル」
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