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社会の中で遊ぶために勉強するんだ!幼稚園でやったオママゴトは遊びの練習。アースエイド 嶋崎裕也

2015.08.03

先日、高知県でアースエイドという葉ニンニクをつかった”ぬた”を製造販売する企業の代表に話を聞いてきました。
 

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ぬたとは…

タレの一種。例えば、高知県特有の葉にんにく、白味噌、ゆず酢、砂糖から成るぬたはブリの刺身を食べるときによく使われる。

参考→wikipedia 

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事業モデルは?

どんな仕事をされているんですか?

6次産業の形態で、葉にんにく、にんにくを栽培し、
それを加工して葉にんにく”ぬた”を作って売っています。

コンセプトとしては今まで商品化されていなかったものを作るということをポリシーにしています。また、現在はにんにくを発酵熟成した”葉にんにくの黒にんにく”を実験的に作っています。

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アースエイドの”ぬた”はどんなことを大切にされているんですか?

葉にんにく自体を作る際、無農薬で有機栽培をしています。また、ぬたへ加工したのちにも添加物も保存料も着色料も使わないということを大切にしています。

現代ではインターネットをつかった販売方法が発達しているし、冷凍保存で送ることもできるので、保存料等を使わなくても出る限りそのままの状態で送ることができるんです。

添加物を入れないことで、ホンモノを買っていただける方へ届けたいと思っています。

6次産業化について教えて下さい!

僕の場合は、5年前に何もないところから始まっているので、6次産業と言っても、加工する生産物もなかったわけです。

だから、これを作りたいってものを作るために生産物を作るという6次産業の逆の”逆6次産業化”と言っています。

ゴールを決めて、それを作るために今の事業を立ち上げました。

はじめは契約農家さんに作ってもらいたいと思っていたんだけど、それはなかなか難しくて…なので、小規模でもいいので自分自身で作り始めたのが始まりです。

事業を立ち上げるまで…

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高知に帰ってこられたきっかけはなんですか?

そうですね〜。僕はもともと、高知で生まれて、兵庫県の淡路島で育ったんです。大学卒業後は昔から夢であった、自動車のテストドライバーの仕事をするべく大手の自動車メーカーに就職しました。
それから、エンジン開発やらエンジニア的な仕事をしていましたが、何と無く違うな〜って思いがあったんですね。それで、高知にいる父のことも気にかかってたこともあって、帰ってきたんです。

なぜぬたに着目して事業を始められたのですか?

高知に来ていた時に食べた葉にんにくのぬたがとてつもなく美味しかったのが始まりです。
でも、それを市場のどこを探してもホンモノのぬたを出しているところは見当たらず、酢味噌に緑色の直色をしているものがほとんどでした。

そういう意味で、とてもニッチなマーケットだと思い、瞬時に”これだ!”って思いました。

事業を始めていく上で大変だったことはなんですか?

大変だったことなんて上げたらキリがないですが、裸一貫で帰ってきて、ちゃんと触ったこともない土を自ら触らなければならない立場になって、自分で加工もして、販売もして、始めてづくしで勉強勉強の毎日でした。
でも、ものづくりって観点から考えたら、車を作るのもぬたを作るのも同じようなものなので、論理的なことに関しては知っていました。
だから、とにかく情報集め、学会にいって勉強、大阪の学校に一年、吸収しまくりましたね!

あとは、僕が今いる高知県須崎市の限界集落には始めネット環境がなく、インターネットもケータイも繋がらないというような状況でした。それを県やら市やらにお願いしに行ったりすることも大変でしたね。

大切にしていること

そんな波乱万丈な人生を送られ、これからもどんどん新しいムーブメントを起こしていこうとしている嶋崎さんの大切にしていることや葉にんにくのぬたを始めてからの自分の変化などをお聞きしました。

高知大学で地域協働学部って新学部ができて、その目的が「6次産業化人」を育成するということなんですが、それに関してはどう思いますか?

正直、6次産業まじで大変です。なのでオススメはしません。笑

ただ、時代はそれを求めているのは確かです。一つの分野に特化した人間を排出するって時代は終わっています。その分野のことを知るためにあらゆる分野を網羅的にできないといけないんですね。

また、6次産業のいいところは、全体の無駄を最大限なくしているところだと思っています。
青果物の量を自分で調整できるし、余った青果物を他のところに使ったりと自分でコントロールできるところがいいところです。

高知のいいところは、空が青く美しく、空気がきれいで、水がきれいで、自分でやっていくのにとてもいい環境が用意されています。
高知はどう頑張ってもシリコンバレーにはなれないんですよ。
だから、その良さを知って、それを活用して生きていこうとする人を育てる環境としては抜群だと思っています。
しかも、これからは”個人”事業家の時代に入ってきます。
IT化、ロボット化で人が単純にできる作業はみんなコンピューターでやってしまいます。
だからこそ、みんな一人一人のアウトプットを伸ばしていくしかないんです。
そして、それが心から好きでないと続きません。好きって気持ちはロボットに負けることはないのでね!

あと、言いたいのは大学時代には生真面目にやることも大切だけど仕事ではないのでね、無駄なこといっぱいしたらいいと思うんです。網羅的にいろんなことをできるようになっていたら、確実に能力になります。
あとは特化して自分の得意だと思うことも見つけたらいいだけですからね。
僕らはイチローにはなれません。イチローにとっての東大はメジャーかもしれませんよね。

得意なことを、できることを伸ばしていけばいいんです。

前に、《諦めることに対してネガティブじゃないですか?生まれつきが99%!?為末大さんの「諦める力」が的を射すぎている件》で紹介したようなことを嶋崎さんも考えられているなと感じました!

葉にんにくのぬたを始められてからの心境の変化はありますか?

やはり、”食”というものに関しての視点が大きく変わりましたね。”ホンモノ”=”健康・幸せ”だと感じるようになりました。
規模よりも中身が大事だな〜とつくづく思うんです。ホンモノを提供するためには自分自身がホンモノを知っている人にならないといけないと思うようになってからは食を変えました。
毎日カツオの刺身を食べて、自分の作ったぬたをつけて食べるようになってからはエネルギーが湧き上がってくるように動けるようになりました。
仕事もパフォーマンスの高い時に一気にやって、あとは自分の時間をしっかりと作っていく、そうすることで健康で幸せにモチベーション高く生活ができるようになりました。

これから社会に出る人に先輩から一言お願いします!

社会で本気であそぶために今しっかり遊ぶこと!社会で遊ぶために今はみんなトレーニングしているんです。
こどものころ、公園の砂場でおままごとして遊んだの覚えていると思うけど、それは社会の疑似体験をしているんですね。つまり、遊びの中で社会を学んでいるんです。僕は絶賛社会で本気で遊び中です。

拍子抜けした一言に、なぜかとても共感してしまいました。

社会は本気で遊ぶところ。
いや〜ほんとそうだな〜って思います。社会では遊ぶ時間がないな〜って嘆いている人は基本義務的に仕事をしている人がほとんどなんだと思います。
生活のために、家族のために、生きるために、いろんなために仕事をしている人が多くいます。それも尊いことだし必要なのかもしれません。
でも、それが本当に幸せな状態なのかってかんがえると本質的にはそう思えないんです。嶋崎さんの社会で本気で遊ぶっていう言葉が心をついたのはそんなふわふわした”遊んじゃいけない気がする”という変な強迫観念をすぱっと払拭してくれる一言だったからです。
 

僕ももっともっと知識、経験をためて、本気で遊んで行こうと思いました!

葉にんにくのぬたがまじでうまい!おすすめ!

話を聞いて、絶対食べたいと思ったので、3種類のぬたのうち、2種類”麦味噌””ジェノベーゼ”をいただきました!
 

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先ずは麦味噌から!

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カツオの刺身をさばいて、

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すっとぬたをつけて食べると、もうなんとも言えないくらいうまい!

ニンニクのとても濃厚な香りと少し酸味のある味わいにカツオが絡んで、もう抜群に美味しいかったです。

ホンモノの味ってこういうことだなと思いました。
 

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ジェノベーゼソースの方もサッとパスタに絡めて食べると、バジルのジェノベーゼソースとはまた違った上品な味わいがあって、香りも強すぎず、ワインと一緒に食べたくなるイタリアンな味わいでした。

トマトとチーズにソースみたいにかけて食べたり、クラッカーにのせたりと色々な食べ方を楽しめる一品でした!
 

どちらも、Amazonから買うことができます!

ホンモノの味をぜひ味わってみてください^^

いや〜刺激的な話に美味しいモノ、最高のインタビューでした!嶋崎さんありがとうございました。

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矢野 大地 (やの だいち)


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